どうも!きんこま(@KINKOMAcom)です。
アニメ化、実写ドラマ化もさた横槍メンゴ氏の「クズの本懐」
今更漫画を全巻読み終わったので感想をまとめたいと思います。
品行方正な美男美女カップルとして、周囲から羨望の眼差しを浴びている花火と麦。
理想的な男女交際に見える二人は、誰にも言え無い”ある秘密”を共有していた。
1巻背表紙から引用
本記事はネタバレを含みますのでご注意ください!
タイトルの意味「本懐」って何?
あまり聞きなれない言葉ですね。
この作品を知って調べてみた方も多いのではないでしょうか?
本懐とは「本来の望み」の意味。
内容を知っている人はわかるとおもうけど、内容とタイトルはマッチしていますね。
ではクズとは誰のことだったのでしょうか?
僕はそこまでのクズはいないような気がしました。
あかね先生は一見クズっぽいけどね
登場人物相関図
ドラマ版の公式サイトに載ってました。
幼馴染で片思いとか、同性愛で片思いとか、先生と生徒とか、いとこ同士とか、それぞれ単体でも濃い話ができそう。
そんな集合体がクズの本懐。
そして主人公二人は付き合っているふり。
ギャグ漫画も書けそうな設定だと思ったら「ニセコイ」もそんな感じだったっけ。(ギャグ漫画ではない)
どこかが上がればどこかが落ちる、まさに相関関係。
それにしてもドラマ版のキャストは、、、
それぞれの思いがそれぞれ消化されていく
物語も終盤になると、それぞれの関係が終わっていきます。
花火は鐘井先生にふられるとわかっていながら思いを伝えます。
麦はあかね先生に告白し、気がないとわかっていつつデートへ誘います。
モカは麦に対し、「とくべつ」はいらない。と普段は言わないことを言ってのけます。
えっちゃんは鐘井先生を思い出し涙する花火をみて諦めます。
鐘井先生はあかね先生をダメな女だと知りながら結婚を申し込みます。
あかね先生は鐘井先生の気持ちに心が動き結婚を承諾。
あかね先生は麦に結婚を報告。麦は昔の先生が好きだったと痛感する。
花火と麦はお互いを欲していながらも関係を絶ち「本当に好きんな人」を探しながら生きてゆく
だいたいこんな感じだったと思います。
この中で僕が注目するのは鐘井先生の気持ち。
好きな気持ちを説明するのは難しいってのはわかる。
好きな人には元気で生きていてほしい、母親を亡くしてるからこその発言だと思う。
「結婚してください」
「いいけどめちゃくちゃ浮気しますよ?」
「いいんですか?やったー!」
さすがに浮気するとわかっていて結婚するのはよくわからないな。
それほど深い愛情ということなのか、あかね先生は改心したと確信しているからこその発言なのか、
あかね先生を好きになった時の描写なんかあったっけか?
出会いのシーンはあった気がするけど思い出せない。
好きな気持ちを説明するのは難しいけど、好きになったきっかけはわかりやすくして欲しかったかな。
「クズの本懐」というタイトルでどうしても「クズ」という言葉に目が行き、胸糞な展開もあったりだったけど
読み終えてみるとそれぞれ純粋な「好き」という気持ちを貫き、みんな一皮むけて完結しているいい話でした。
クズの本懐道場人物クズランキングTOP3
いい話とはいえ、やはりそれぞれクズ要素があるのでその辺を独断でランク付けしました。
第3位 皆川 茜
「オトコノコから向けられる好意ほど気持ちいいものはない」火花に対してのこの発言はおそらく本心からの言葉でしょう。
人の好みはそれぞれあるのでこの発言のみではまだ「クズ」ではありません。
しかしあかね先生は、花火からの嫉妬の気持ちも快感となっていて見せつけるような行動もします。
花火の気持ちを知りながらこの行動はなかなかクズ要素があります。
第2位 安良岡 花火
花火の一番のクズ要素はえっちゃんとの関係です。
えっちゃんの気持ちを知りつつ、自分の居心地の良さのみを考えてえっちゃんを苦しめます。
最後はえっちゃんから別れを切り出すも、花火は自分のことしか考えておらす、友達のままでいてほしいと泣き叫ぶ。
それに対してえっちゃんは「頑張って忘れるから」と花火を受け入れます。
結果的にえっちゃんは髪も切り吹っ切れた様子で登場するので良かったけど
どっちに転んでもおかしくない花火のクズっぷりでした。
第1位 粟谷 麦
モカに手を出したときちゃっかり冷静に脳内で罪悪感ゲージ、やりたいゲージなんか想像しちゃうし
モカは麦と関係を持つことを恐れながら受け入れたにもかかわらず途中でやめる。
サルなのかどうなのかはっきりしろって感じ。
そして、前提となっている「付き合ってることにする」という提案は麦がしたもの。
この設定がないと物語が進まないので仕方ないとしても、麦が提示したルールは
1.お互いを好きにならない
2.どちらかの恋がもし成就したら関係は終わり
3.お互いの身体的欲求はどんな時でも受け入れること
それってセフrって花火も入っています。まあ最後まで結局しなかったにしてもこの提案はクズい。(受け入れる花火も花火だが)
他の人たちは心の欲求を満たすためのクズさだったけど、麦の場合は体の欲求を満たすクズさなきがする。
モカに対してはそれすら中途半端。
1位にふさわしいクズっぷりです。
第四十七話 二人のストーリー
クズの本懐の各話のタイトルはあらゆるアーティストの曲名が使われています。
最終第四十七話のタイトルは2人のストーリー
これはYUKIの曲ですね。僕はYUKIのファンです。
PV、歌詞と合わせて考察してみたいと思います。
PVでは男装したYUKIと女装した加瀬亮が登場します。
男は声を失っていて、女に介抱されながら最後は声を取り戻し最後は2人で楽しそうに砂浜を駆けます。
歌詞は男性目線で書かれていて「彼女のことが好きだけど浮気ばかりするダメダメ男の歌」とYUKI自身が発言しています。
なんとなくクズの本懐に近いテーマなような気がしますね。
そしてサビの歌詞がこちら
ただ君を想い 幸せを願い 暮れゆく黄昏の中にいた 生きてるそれだけが 代わりのいないストーリー いつまでも 君の横顔見ていた
この部分は鐘井先生と少し被りそうですが、この歌はあくまでも「彼女のことが好きだけど浮気ばかりするダメダメ男の歌」
結婚する相手は「浮気をするダメダメ女」だけどね。
僕は最終話のタイトルを見たとき複雑な気持ちになりました。
ファンとして最終話タイトルに曲名を使われることは嬉しいけど、ストーリーと違いすぎていたら一気に「クズの本懐」自体嫌いになりそうだったので。
結果的にはそこまでずれた内容でなかったと思うので良かったです。
まとめ
クズというワードからもっと胸糞な展開で終わると思っていましたが、ほとんどみんな思惑とは違うけどハッピーな終わり方で安心しました。
登場キャラの中ではモカが一番好きかな。
特に麦と重なり合う場面の表情がいい!
モカのスピンオフかいてほしい
各話タイトルになっている曲も、掘り下げていけより深く作品を知れるような気もします。
47曲調べるのは結構大変そう。